2008年9月10日水曜日

池田家文庫絵図・岡山後楽園保存管理計画(岡山県)に活用

 岡山県から「特別名勝岡山後楽園保存管理計画書」平成20年3月(担当:土木部都市計画課)の寄贈がありました。本資料には、岡山後楽園の概要として、本学図書館所蔵の池田家文庫に含まれる正徳、明和、文久、明治の各年代における後楽園(当時は御後園)を描いた絵図資料が掲載されているほか、岡山後楽園の本質的価値を構成する諸要素として、絵図(部分図)を比較しながら後楽園のさまざまな場所(亭舎、二色が岡周辺、花交の池、沢の池、唯心山、芝生地・田畑、千入の森、流店、慈眼堂、茶畑)の利活用の変遷をわかりやすく解説しています。このように池田家文庫の資料は、昔の歴史資産を知る手がかりとして、現在の都市計画にも活用されています。

 本報告書に掲載されている池田家文庫絵図
  1.〔後楽園地下ケ絵図〕 貞享4年(1687)頃
  2.後楽園図 元禄2年(1689)頃
  3.〔御後園絵図〕 元禄初期
  4.後楽園図 御茶屋廻リ之図 元禄3年(1690)頃
  5.〔御後園地割御絵図〕 正徳2年(1712)頃
  6.御後園下図 寛保3年(1743)
  7.御後園絵図 明和8年(1771)
  8.〔御後園絵図〕 文久3年(1863)
  9.備前国岡山後楽園真景図 明治16年(1883)

2008年9月9日火曜日

企画展 池田家文庫絵図展、記念講演会のご案内



 岡山大学附属図書館と岡山市デジタルミュージアム主催による池田家文庫絵図展、ならびに記念講演会を今年も開催いたします。今回のテーマは、『日本と「異国」』です。開催概要は以下のとおりです。

 企画展 池田家文庫絵図展 日本と「異国」
 期 間: 2008年11月1日(土)→16日(日)
 休館日: 11月4日(火)、10日(月)
 会 場: 岡山市デジタルミュージアム 4階展示室
 開館時間: 10時~18時(入館は17時30分まで)
 入場料: 無料

 徳川幕府の鎖国政策のために、江戸時代の人々が知ることのできる海外の情報は非常に少なく、自国の地図も正確なものを眼にする機会は限られていました。近世の人々はどのように「異国」のことを見ていたのでしょうか。
 今回の展覧会では、絵図約2400 点を含む、池田家文庫の歴史資料の中から、「地球全図」(1792)「新刊輿地全図」(1861)といった絵図類に加え、朝鮮通信使の接待に関する岡山藩の記録や、漂流して帰国した人々の記録など、当時の「異国」事情をご紹介します。
 
 記念講演会
 『「鎖国」の中の日本と朝鮮』
 日時: 2008年11月1日(土) 14時~16時
 場所: 岡山市デジタルミュージアム 4階講義室
 講師: 名古屋大学文学部 教授 池内 敏 先生
 備考: 聴講無料、先着80名まで、予約不要

 文政2年(1819)に朝鮮半島西部に一艘の薩摩船が漂着しました。この一行25 人のなかに薩摩藩の武士3人が含まれており、彼らは朝鮮人官僚と多くの筆談をし、詩文贈答をします。この時の漂流の記録には多くの挿絵があり、当時の朝鮮風俗をうかがえるものも少なくありません。「鎖国」の時代の知られざる日朝文化交流のひとこまです。しかし、異文化交流は常に相互理解をともなうとは限りません。この事件を主な素材に、当時の人々の誤解と理解のさまざまな姿を、そして「鎖国」の中の日本と朝鮮についてお話しいただきます。

 主 催: 岡山大学附属図書館、岡山市デジタルミュージアム
 後 援: 岡山県教育委員会、岡山市教育委員会

2008年7月14日月曜日

岡山県立博物館 企画展「藺草の芸術 錦莞莛」のご案内-池田家文庫 和書「和漢三才図会」展示-

 岡山県教育委員会・岡山県立図書館主催による平成20年度企画展磯崎眠亀没後100年「藺草の芸術 錦莞莛」が岡山県立博物館で平成20年7月31日(木)~8月31日(日)の会期で開催されます。本展示会では、岡山県の特産の一つである藺草や藺草製品に焦点をあてて、明治時代中期以降のわが国の重要な輸出品であった藺草製品、なかでも倉敷市茶屋町出身の磯崎眠亀の発明による「錦莞莛」について紹介しています。また、岡山大学附属図書館所蔵池田家文庫に含まれる和書「和漢三才図会」から温草類の部分の資料を貸出しており、展示会にて展示されます。

会期:平成20年7月31日~8月31日
場所:岡山県立博物館 岡山後楽園前
開館時間:午前9時~午後6時
休館日:毎週月曜日(8月4日・11日・18日・25日)
主催:岡山県教育委員会・岡山県立博物館
共催:岡山県い業振興協会・倉敷市教育委員会・山陽新聞社

第4回池田家文庫こども向け岡山後楽園発見ワークショップを開催しました

 岡山大学教育学部と同附属図書館は、来る平成20年7月13日(日)に「池田家文庫こども向け岡山後楽園発見ワークショップ」を岡山後楽園鶴鳴 館および園内を会場として開催しました。当日は天候にも恵まれ後楽園内を散策しながら、今から約150年前の岡山後楽園(当時は「御後園」と呼ばれていた) の姿を想像しながら、参加の小中学生たちが大学生や付き添いのみなさんと一緒に学習しました。



 今回のワークショップは通算4回目の開催となり、岡山市内の小中学生24名のほか、保護者・兄弟を含めて総勢60名の参加がありました。当日は、岡山大学大学院教育学研究科・山口健二先生の司会のもと、教育学部3年生16名が教育学部授業「総合実習D」の中で準備してきたワークショップ企画を、池田家文庫絵図や自作教材を活用して実践しました。今回のワークショップでは、前半で大学生による「江戸時代の御後園の利用」を題材にした紙芝居、池田家文庫「御後園絵図」(巨大複製絵図)の上を歩きながらの紙芝居にでてきた場所の解説、園内を歩きながらのワークショップの方法について説明を行いました。この後、大学生・小中学生で構成する8グループに分かれて、自己紹介をするなどお互いが打ち解けた後、後楽園内の観察にでかけました。園内のフィールドワークでは、こどもたちは夏の暑さにも負けず、大学生から配られた岡山後楽園にあるいろいろな場所の絵カードをもらって、手に持った絵図と見比べながら現在の後楽園の場所を探して歩きました。それぞれのポイントでは大学生からの説明もあり、こどもたちは園内が一望できる唯心山(園内中央の小山)や延養亭前では昔の岡山藩主・家臣になった気分で夏の後楽園を絵図と比べながら観察しました。



 ワークショップの最後には、各グループの代表する小中学生が印象に残った場所についてみんなの前で発表を行いました。小中学生からは「唯心山」「慈眼堂」「延養亭」「お舟入り」など多く場所が印象に残ったようで、普段は目につかないような昔の後楽園の姿を学んでもらえたように感じます。また、園内で観察してきたことを各自がワークシートにまとめて、鶴鳴園前でグループ毎に撮った記念写真を一緒に貼って、思い出としてお持ち帰りいただきました。次回(第5回)の開催は、平成20年12月14日(日)となります。

2008年6月25日水曜日

池田家文庫こども向け岡山後楽園発見ワークショップのご案内(参加者募集)

岡山大学教育学部と附属図書館の共催による「池田家文庫こども向け岡山後楽園発見ワークショップ」を下記のとおり開催します。岡山後楽園は、江戸時代に作られた日本を代表する大名庭園です。このワークショップでは、岡山大学教育学部のお兄さん・お姉さんと一緒に、後楽園を探検したあとに巨大絵図(複製)の上を歩いて、後楽園の今と昔を発見します。本事業は岡山大学ユネスコチェア地域セクション事業に採択されております。

日時: 平成20年7月13日( 日) 10:00 ~ 12:30 雨天決行
会場: 岡山後楽園 鶴鳴館および園内
集合: 岡山後楽園 正門前(9:30 受付開始 9:50 入園開始)
対象: 小学4年生以上の小学生(保護者同伴)・中学生
人数: こども30名程度(先着順)
予約: 事前に予約してください。
参加料・入園料: 無料
主催: 岡山大学教育学部、岡山大学附属図書館
後援: 岡山県教育委員会、岡山市教育委員会

2008年6月7日土曜日

岡山大学公開講座「池田家文庫絵図をもって岡山を歩こう」第2回目(岡山城)を開催


 岡山大学附属図書館は平成20年6月7日(土)に岡山大学公開講座「池田家文庫絵図をもって岡山を歩こう」の第2回目として「絵図をもって岡山城を歩こう」を開催しました。事前予約制で30名定員のところ39名の受講予約を受付、そのうち当日は35名の参加がありました。第2回目の講座は、岡山市教育委員会文化財副専門監の乗岡実氏を講師に迎えて、岡山城の「中の段」にあった表書院の造りや各間取りの利用目的などについて、池田家文庫の絵図をもって現地を歩きながら解説してもらいました。公開講座でもって歩く絵図として、元禄13年(1700)に作成された池田家文庫絵図『御城内御絵図』を選定し、A3用紙に印刷した複製絵図を使いました。

  当時の表書院は5つの棟をつないで全体の大きな建物のような構成をしていたこと、表書院の玄関の造りや家臣が登城したときの様子の話、藩政が実際に行われていた広間、台所や表書院への上水路、藩主が執務をしていた部屋、能舞台などについて分かり易く話をしていただきました。公開講座の最後には、国指定重要文化財・月見櫓を特別に開けてもらい城郭内と外との比較を一望していただきました。岡山城は内(本段、中の段)には優美・風靡な姿を醸し出している反面、外に対しては外敵がはいらないように軍事的な風貌をしていることが月見櫓からの眺めからうかがえました。

 この講座で資料した絵図複製資料については、参加者にお持ち帰りいただきました。岡山市から参加の方からは「絵図資料をこのように印刷してもらえて大変嬉しい。これからもこのような機会をたくさん作ってもらいたい」の意見をもらいました。まだまだ進行においては問題点も多々ありますが、県民・市民が池田家文庫資料に触れ合うことのできる機会を作っていきたいと考えています。

※次回(第三回目)は10月4日(土)に開催します。
※予約受付開始は9月4日(木)からです。

2008年6月5日木曜日

”川崎学園だより”(川崎学園発行)に池田家文庫絵図掲載 『岡山後楽園ものがたり ー②後楽園ができる前の風景ー』

 岡山県倉敷市にある学校法人川崎学園が発行する広報誌『川崎学園だより』の5月号に池田家文庫絵図から見たシリーズ記事『岡山後楽園ものがたり ー②後楽園ができる前の風景ー』が掲載されています。記事は、同学園傘下の川崎医療福祉大学医療福祉学科・教授の神原邦男先生が書かれています。「御城ヨリ川上マデ絵図」は後楽園ができる以前の様子が描かれており、先生の文章によると”この絵図に描かれている場所は、藩主の一年間の岡山における生活範囲を描いている”と書かれています。また『御城内御絵図』(元禄13年)、この絵図が描かれた当時の藩主は池田綱政で能舞台や諸施設の後楽園への移築などについて書かれています。池田家文庫の絵図と文書資料を組み合わせて読むことで、岡山藩主・池田綱政の岡山と江戸での生活の様子が伺えることがわかります。文書には「御後園諸事留帳」や「日記(日次記)」に藩主の生活の様子がかかれています。