岡山県から「特別名勝岡山後楽園保存管理計画書」平成20年3月(担当:土木部都市計画課)の寄贈がありました。本資料には、岡山後楽園の概要として、本学図書館所蔵の池田家文庫に含まれる正徳、明和、文久、明治の各年代における後楽園(当時は御後園)を描いた絵図資料が掲載されているほか、岡山後楽園の本質的価値を構成する諸要素として、絵図(部分図)を比較しながら後楽園のさまざまな場所(亭舎、二色が岡周辺、花交の池、沢の池、唯心山、芝生地・田畑、千入の森、流店、慈眼堂、茶畑)の利活用の変遷をわかりやすく解説しています。このように池田家文庫の資料は、昔の歴史資産を知る手がかりとして、現在の都市計画にも活用されています。
本報告書に掲載されている池田家文庫絵図
1.〔後楽園地下ケ絵図〕 貞享4年(1687)頃
2.後楽園図 元禄2年(1689)頃
3.〔御後園絵図〕 元禄初期
4.後楽園図 御茶屋廻リ之図 元禄3年(1690)頃
5.〔御後園地割御絵図〕 正徳2年(1712)頃
6.御後園下図 寛保3年(1743)
7.御後園絵図 明和8年(1771)
8.〔御後園絵図〕 文久3年(1863)
9.備前国岡山後楽園真景図 明治16年(1883)
2008年9月10日水曜日
2008年9月9日火曜日
企画展 池田家文庫絵図展、記念講演会のご案内
岡山大学附属図書館と岡山市デジタルミュージアム主催による池田家文庫絵図展、ならびに記念講演会を今年も開催いたします。今回のテーマは、『日本と「異国」』です。開催概要は以下のとおりです。
企画展 池田家文庫絵図展 日本と「異国」
期 間: 2008年11月1日(土)→16日(日)
休館日: 11月4日(火)、10日(月)
会 場: 岡山市デジタルミュージアム 4階展示室
開館時間: 10時~18時(入館は17時30分まで)
入場料: 無料
徳川幕府の鎖国政策のために、江戸時代の人々が知ることのできる海外の情報は非常に少なく、自国の地図も正確なものを眼にする機会は限られていました。近世の人々はどのように「異国」のことを見ていたのでしょうか。
今回の展覧会では、絵図約2400 点を含む、池田家文庫の歴史資料の中から、「地球全図」(1792)「新刊輿地全図」(1861)といった絵図類に加え、朝鮮通信使の接待に関する岡山藩の記録や、漂流して帰国した人々の記録など、当時の「異国」事情をご紹介します。
記念講演会
『「鎖国」の中の日本と朝鮮』
日時: 2008年11月1日(土) 14時~16時
場所: 岡山市デジタルミュージアム 4階講義室
講師: 名古屋大学文学部 教授 池内 敏 先生
備考: 聴講無料、先着80名まで、予約不要
文政2年(1819)に朝鮮半島西部に一艘の薩摩船が漂着しました。この一行25 人のなかに薩摩藩の武士3人が含まれており、彼らは朝鮮人官僚と多くの筆談をし、詩文贈答をします。この時の漂流の記録には多くの挿絵があり、当時の朝鮮風俗をうかがえるものも少なくありません。「鎖国」の時代の知られざる日朝文化交流のひとこまです。しかし、異文化交流は常に相互理解をともなうとは限りません。この事件を主な素材に、当時の人々の誤解と理解のさまざまな姿を、そして「鎖国」の中の日本と朝鮮についてお話しいただきます。
主 催: 岡山大学附属図書館、岡山市デジタルミュージアム
後 援: 岡山県教育委員会、岡山市教育委員会
登録:
投稿 (Atom)